2012年09月
2012年09月26日
昨日民主党に離党届を提出しました
昨日、民主党に離党届を提出してきました。今までお世話になった方々にご迷惑をかけてまで離党を決意したその背景について少しお話したいと思います。
民主党に誘われて、立候補を決意したのは2008年9月でした。日本の政治の硬直化、利権構造、しがらみなどに疑問を感じていた私は民主党の仲間と一緒に国を変えられるかもしれないと胸躍っていました。
政権交代後、民主党の政権運営は、経験不足もあって様々な問題を露呈したのは周知の事実です。鳩山政権による普天間基地問題は、できもしない理想論を掲げて国民を混乱に陥れ、日米の信頼を大きく損なったことは否定できない事実です。その他問題点を挙げれば、枚挙にいとまはありませんが、私が特に問題だと思っているのは、特にマニュフェストを破る行為が頻発したことです。
最初は、暫定税率廃止を当時の小沢幹事長の鶴の一声でひっくり返してしまったことでした。ほどなく、今度は郵政のトップに天下りの象徴のような斉藤氏を起用しました。一体どうなっているのか、執行部に見解を求めましたが、結局、明確な回答はありませんでした。八ツ場ダムも二転三転した後、結局は工事再開で決着、また1つマニュフェスト違反が増えました。
そのころから党に対する不信感は始まっていましたが、それがピークになってきたのが、復興増税から消費増税へのプロセスでした。
復興増税については、当初から党内で反対をしてきました。それは、一時的な財政支出は赤字国債の発行で十分賄えるからです。財務省はどうしても、「ペイアズユーゴー原則」にこだわり、増税で賄うとの姿勢を崩しませんでした。執行部の方の顔が財務省の役人に見えたのを今でも覚えています。
その後、今度は消費税引き上げの話が持ち上がりました。私は、元来消費税の引き上げは必要だというのが持論ですが、しかし、2009年に当時の鳩山代表が「4年間は引き上げしない、議論すらしない」と言っていた消費税の引き上げをこの4年間で決めるのはどうしても理屈に合わないと思っていました。それに、2015年に引き上げるのであれば、実務的にもこの任期中に決める必要はないとも思っていました。民主党政権は、無駄使いの排除、しがらみからの脱却を期待された政権だと思っていましたので、それに集中すべきだったと思います。
しかし、金融市場で働いていた自分としては、政府が一度消費税の引き上げを打ち出してしまい、「寝た子を起こしてしまった」以上、仮にこの法案が流れてしまうと、国際社会、或いは金融市場からの信用が失墜してしまうとの危機感もありました。「言い出さなければ良かったのに」と悔しさで一杯でした。
色々考えた結果、「せめて増税の前にやるべきことをやる」というスタンスを取ることにしました。党内でもそれをかなり以前から訴えていましたが、中々腰は重く、消費税引き上げを党内で機関決定する時期が迫ってきてから、突貫工事のようにPTが立ち上がっていきました。しかし、結局時間が十分取れない状況の中、課題は残ったままの採決に向かっていきました。
これでは、国民の理解は到底得られないと思い、せめて身を切る改革ぐらいはやってほしいと要望したところ、消費税の引き上げと同時にそれをやるとの確約をもらったことで、何とか気持ちを整理して法案に賛成をしました。しかし、結局この国会中に定数削減は実現せず、増税だけが先行することになってしまいました。
その他にも国会議員の歳費を削るとか、政党助成金をカットするとか、徹底的にやりましょうと進言しました。しかし、結果はどうだったか、歳費は13%ほどカットされましたが、たった2年間だけ、しかもこれは、消費税引き上げのための措置ではなく、復興増税に対するものです。これで、国会議員も身を切っていると言えるのでしょうか?
先輩議員からは「あまり青臭いことはするな。政治はお金がかかるのだから」とたしなめられることもしばしばありました。心のコップから水が溢れ出すような感覚を持った瞬間でした。
私は、地元で「増税の前にやることをしっかりやりますから」と説明をし続けてきましたので、それが出来なかった以上、もうこの党にはいられないと判断し、離党ということとなりました。
当初は、議員辞職して政治から身を引き、金融の世界に戻ることも考え、家族の了解は得たのですが、支持者の皆様にお計りしたところ、「12万の個人投票を重く受け止めて欲しい」「党は離れても、何とか議員として国のために頑張ってほしい」との声が圧倒的で、かなり悩みましたが、議員を続けることといたしました。
ご批判も色々受けておりますが、自分の信じる道を進んでいきたいと思います。
橋下市長は、いいにくいことをはっきりと言ってしまう、あの「青臭さ」に共感を覚えます。できたての組織でこの先どうなるのかも、よくわかりませんが、国を変えるためにやれるだけやってみるつもりです。
※公式サイトはこちらです。 ※公式サイトTwitterカウントはこちらです。
民主党に誘われて、立候補を決意したのは2008年9月でした。日本の政治の硬直化、利権構造、しがらみなどに疑問を感じていた私は民主党の仲間と一緒に国を変えられるかもしれないと胸躍っていました。
政権交代後、民主党の政権運営は、経験不足もあって様々な問題を露呈したのは周知の事実です。鳩山政権による普天間基地問題は、できもしない理想論を掲げて国民を混乱に陥れ、日米の信頼を大きく損なったことは否定できない事実です。その他問題点を挙げれば、枚挙にいとまはありませんが、私が特に問題だと思っているのは、特にマニュフェストを破る行為が頻発したことです。
最初は、暫定税率廃止を当時の小沢幹事長の鶴の一声でひっくり返してしまったことでした。ほどなく、今度は郵政のトップに天下りの象徴のような斉藤氏を起用しました。一体どうなっているのか、執行部に見解を求めましたが、結局、明確な回答はありませんでした。八ツ場ダムも二転三転した後、結局は工事再開で決着、また1つマニュフェスト違反が増えました。
そのころから党に対する不信感は始まっていましたが、それがピークになってきたのが、復興増税から消費増税へのプロセスでした。
復興増税については、当初から党内で反対をしてきました。それは、一時的な財政支出は赤字国債の発行で十分賄えるからです。財務省はどうしても、「ペイアズユーゴー原則」にこだわり、増税で賄うとの姿勢を崩しませんでした。執行部の方の顔が財務省の役人に見えたのを今でも覚えています。
その後、今度は消費税引き上げの話が持ち上がりました。私は、元来消費税の引き上げは必要だというのが持論ですが、しかし、2009年に当時の鳩山代表が「4年間は引き上げしない、議論すらしない」と言っていた消費税の引き上げをこの4年間で決めるのはどうしても理屈に合わないと思っていました。それに、2015年に引き上げるのであれば、実務的にもこの任期中に決める必要はないとも思っていました。民主党政権は、無駄使いの排除、しがらみからの脱却を期待された政権だと思っていましたので、それに集中すべきだったと思います。
しかし、金融市場で働いていた自分としては、政府が一度消費税の引き上げを打ち出してしまい、「寝た子を起こしてしまった」以上、仮にこの法案が流れてしまうと、国際社会、或いは金融市場からの信用が失墜してしまうとの危機感もありました。「言い出さなければ良かったのに」と悔しさで一杯でした。
色々考えた結果、「せめて増税の前にやるべきことをやる」というスタンスを取ることにしました。党内でもそれをかなり以前から訴えていましたが、中々腰は重く、消費税引き上げを党内で機関決定する時期が迫ってきてから、突貫工事のようにPTが立ち上がっていきました。しかし、結局時間が十分取れない状況の中、課題は残ったままの採決に向かっていきました。
これでは、国民の理解は到底得られないと思い、せめて身を切る改革ぐらいはやってほしいと要望したところ、消費税の引き上げと同時にそれをやるとの確約をもらったことで、何とか気持ちを整理して法案に賛成をしました。しかし、結局この国会中に定数削減は実現せず、増税だけが先行することになってしまいました。
その他にも国会議員の歳費を削るとか、政党助成金をカットするとか、徹底的にやりましょうと進言しました。しかし、結果はどうだったか、歳費は13%ほどカットされましたが、たった2年間だけ、しかもこれは、消費税引き上げのための措置ではなく、復興増税に対するものです。これで、国会議員も身を切っていると言えるのでしょうか?
先輩議員からは「あまり青臭いことはするな。政治はお金がかかるのだから」とたしなめられることもしばしばありました。心のコップから水が溢れ出すような感覚を持った瞬間でした。
私は、地元で「増税の前にやることをしっかりやりますから」と説明をし続けてきましたので、それが出来なかった以上、もうこの党にはいられないと判断し、離党ということとなりました。
当初は、議員辞職して政治から身を引き、金融の世界に戻ることも考え、家族の了解は得たのですが、支持者の皆様にお計りしたところ、「12万の個人投票を重く受け止めて欲しい」「党は離れても、何とか議員として国のために頑張ってほしい」との声が圧倒的で、かなり悩みましたが、議員を続けることといたしました。
ご批判も色々受けておりますが、自分の信じる道を進んでいきたいと思います。
橋下市長は、いいにくいことをはっきりと言ってしまう、あの「青臭さ」に共感を覚えます。できたての組織でこの先どうなるのかも、よくわかりませんが、国を変えるためにやれるだけやってみるつもりです。
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imai_masato at 14:19